コラム COLUMN
矯正歯科治療の「保定」ってなに?
皆さんこんにちは。
郡山市並木のアールエス矯正歯科です。
矯正歯科治療に関心のある方なら「保定(ほてい)」という言葉を聞いたことがあるかと思います。
日常生活ではまず耳にすることのない言葉なので、その意味するところも何となくでしか理解していないことでしょう。
そこで今回は矯正歯科治療の保定についてわかりやすく解説します。
矯正歯科治療では、数年かけて歯を理想の位置へと移動させます。
これを専門的には「動的治療(どうてきちりょう)」と呼び、保定を行う期間とは明確に分けるようになっています。
そのため、動的治療が終わったら矯正歯科治療も完結したものと思われがちですが、実際は動かした歯をその位置に固定する処置が必要となります。
つまり、保定とは歯の後戻りを防止するための処置なのです。
保定にかかる期間は、歯を動かすのにかかった期間と同程度です。
ケースにもよりますが、最低でも1年以上はかかるため、途中でやめたくなる方も少なくありません。
けれども、保定処置を途中でやめると、長い年月をかけて移動した歯が徐々に元の位置へと戻っていってしまいます。
もちろん、完全に元通りになるわけではありませんが、せっかく築き上げた理想的な歯並び・かみ合わせは大きく崩れていってしまうことでしょう。
そういう意味でも保定は必ず受けましょう。
保定はリテーナーと呼ばれる専用の装置を用いて行います。
リテーナーには、マウスピースタイプや固定式のタイプなどいろいろな種類があり、ケースに応じて適したものは変わってきます。
ただ、ひとつ言えるのは、動的治療に用いた装置ほど大掛かりではないということです。
設置型のタイプにしても、すべての歯にブラケットを装着するようなことはありません。
よく質問されることなのですが、マウスピース型矯正装置(インビザライン)も保定処置は必要です。
歯を動かすメカニズムはワイヤー矯正装置と異なりますが、歯を固定するための方法は共通しています。
ちなみに、マウスピース型矯正装置(インビザライン)には専用のリテーナーが提供されています。
「ビベラリテーナー」というもので、インビザラインのアライナーと同じような形のマウスピースですが、素材が少し硬めです。
このように、マウスピース型矯正装置やワイヤー矯正装置での治療後には、必ず保定処置が必要となります。
保定までやり遂げて初めて治療の完結といえますので、途中でやめてしまうようなことはおすすめできません。
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