コラム COLUMN
マウスピース矯正のお約束事💍
マウスピース矯正で失敗しないために
技術が向上して適応症例も拡大し、近年、飛躍的に症例数が増えているマウスピース矯正。残念なことに目標の歯並びにならず失敗につながるケースも出ています。特に気を付けて頂きたいのは、下記の3点です。
🍀マウスピース装着時間・交換時期を守る
マウスピース矯正にはいくつもの種類があり、それぞれ治療方法が異なることはご理解いただけたことと思います。どのマウスピース矯正であっても、取り外しができるために日常生活への支障が少なく、大変便利な矯正治療方法であることは間違いありません。ただし、患者様ご自身で取り外すことができるために、歯科医師の指示に従ってマウスピースの装着時間を自己管理できないと、治療が計画通りに進まず、失敗につながることがあります。
前述の通り、マウスピース矯正の種類によって、マウスピースの装着時間や交換期間は異なります。患者様の自己判断でマウスピースの装着時間や交換期間を変更してしまうと、治療計画にズレが生じ、小さなズレが溜まってしまうと、新しいマウスピースがはまらなくなってしまうこともあります。マウスピースを作り直したり、治療期間が延長になったりすると、治療費がかさむ場合もありますので、注意が必要です。
🍀口腔ケアで虫歯や歯周病を予防する
ワイヤー矯正と異なりマウスピース矯正の場合は、今まで通り歯磨きやフロスを行うことができますが、アタッチメントやその他の矯正装置を付けていると、歯磨きがしにくくなる場合があります。また、歯に磨き残しや、マウスピースの洗浄が不十分で汚れが残っていると、長時間マウスピースをはめている間に菌が増殖してしまうことがあるので、矯正治療の前よりも、丁寧な口腔ケアが必要です。
矯正治療の途中で、虫歯や歯周病になってしまうと、虫歯や歯周病の治療を優先しなくてはなりません。虫歯や歯周病の程度によっては、矯正治療を中断しなければならない場合もあります。虫歯治療の詰め物で、マウスピースの形が合わなくなってしまうと、マウスピースを作り直す必要があります。
矯正を始められたばかりの患者様は、歯への関心が高く以前よりも丁寧に歯磨きやマウスピースの洗浄をされている方が多い様ですが、治療期間が長くなるにつれ、慣れや油断で歯磨きやマウスピースの洗浄がおろそかになりがちです。矯正治療中は、虫歯や歯周病にならないよう十分に気を付けて下さい。
🍀症例数が多く経験が豊富な矯正専門医を選ぶ
ワイヤー矯正は、専門的に矯正治療の勉強をした矯正専門医でないと複雑な矯正器具を設置することが難しく、一般の歯科医師ではまず診療することができませんでした。インビザライン矯正や他のマウスピース矯正は、提供する企業の戦略で、1回の講習会を受けただけの一般の歯科医師でも診療ができる仕組みになっています。
マウスピース矯正の急速な拡大によって、矯正の専門知識を持たない一般の歯科医師が、マウスピース矯正では対応できない症例を無理に治療したり、無理な治療計画を立てたりして失敗するケースが出ています。同じインビザライン矯正であっても、治療を担当する歯科医師によって治療方針や治療計画は異なり、同じ歯並びになるわけではありません。一度、矯正治療を始めてしまうと転院することが難しいので、矯正治療を検討される場合には、その矯正方法において、症例数が多く経験が豊富な矯正専門医を選ぶことが大切です。
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